アニサキス

胃アニスキス症について

胃アニスキス症についてアニサキスは魚介類の寄生虫で、成虫はクジラやイルカの胃に住んでいます。アジやサバ、イカ、サケなどにはアニサキスの幼虫が寄生してることがあり、それをお刺身などで食べると、数時間後に激しい痛みや吐き気などが起こります。アニサキスは人間の体内では生きていけないのでやがて死んでしまいますが、それまで腹痛や吐き気などの強い症状が続くため、早めに内視鏡によって除去する必要があります。

アニサキスは60℃で1分以上の加熱、または-20℃で24時間以上の冷凍により死滅します。肉眼でも見える程度の大きさですから、適切な処置をしてあるものでしたら、感染リスクは下がります。

胃アニサキス症の症状

新鮮なお刺身や加熱が不十分な魚介類を食べて、数時間後に激しい腹痛や吐き気が起こったら胃アニサキス症の可能性が高いと言えます。ただし、こうした激しい症状は、急性膵炎(すいえん)や胃潰瘍、十二指腸潰瘍でも起こる可能性があるため、消化器専門医の診察をできるだけ早く受けてください。

代表的な症状

  • 急激に起こる強い胃痛、腹痛
  • 吐き気、嘔吐
  • じんましん

胃アニサキス症の症状は、胃壁に食いついたアニサキスに対するアレルギー反応です。そのため、じんましんのようなアレルギー反応が起こるケースがあります。痛みもほとんどはアレルギー反応による粘膜の腫れによって起こっています。

胃アニサキス症の検査

問診で食事内容や痛みなどについてうかがいます。ほかの病気によって症状が起こっている可能性があるため、まずは超音波検査でアニサキス症かどうかを判断し、可能性が高い場合には内視鏡による検査と治療を行います。


胃アニサキス症の治療

アニサキスは肉眼でも見える大きさですから、内視鏡でアニサキスを確認したらそのまま内視鏡で取り除きます。アレルギー源になっているアニサキスを除去したら、痛みなどの症状は速やかに解消へ向かいます。
内視鏡による治療が困難な場合には、薬物療法を行う場合もあります。胃薬、痛み止め、アレルギー反応を抑えるステロイド、抗ヒスタミン薬などから体調などに合わせて投与します。

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